
舞踏団 Noism ノイズム
公演ポスター・広報物デザイン
日本で最初の公共劇場専属の舞踏団であり芸術監督で演出振付・舞踏家の金森譲氏が率いるNoism(ノイズム)。公演前のポスターをつくる時、まだ何も決まっていない段階で始まる事が多く、芸術監督の頭の中にだけ作品の輪郭がなんとなく存在します。作品構想をできるだけ聞き出し抽象的な言葉に含まれる断片的ヒントをもとに、これから舞台上で繰り広げられるであろうシーンを勝手に想像します。そしてその行為の中で自然に発生してきた色調や形状が偶然、芸術監督の中にも湧いていることがあり、不思議とそういう事が良く起きるのです。公演初日、予告したイメージを遥かに凌ぐ公演を見届けてポスターたちの役目は終わります。

「ZONE」 (2009)
ポスター・チラシ・プログラム冊子デザイン
最初に伝えられたこ とは「中島みゆき、春、見えないくらいに早い、領域」というキーワードのみ。Noismで最初のこの仕事は芸術監督の日々コロコロ変わるイメージとやり取りに面食らいましたが、自分たちも一緒に踊っているかのような気分にさせられました。春という季節に感じる「止まっているようで動いている、捉えられそうで捉えられない時間の領域」すばしこくて捉えられないものの例えとして「陽炎稲妻水の月」という慣用句を発見。いつしかこの演目の副題として採用されました。捉えようのないものを撮るために捉えようのない静物たちで実際に舞台セットを組み、自由に踊ってもらいました。そして本番はアカデミック、ノマディック、サイキックという三部作。



「ZAZA」 (2013)
ポスター・チラシ・プログラム冊子デザイン
『A・N・D・A・N・T・E』『囚われの女王』『ZA-ZA』という三部作。韓国に「ポジャギ」という風呂敷のように使う伝統的な布があるのですが見た目のイメージはそこからインスピレーションを得ています。ある無関係な布(断片)が縫い合わされて1枚の大きな布になり新たなイメージと用途が生み出されているもの。芸術監督からきたヒントは「時、間、同語反復」だけでしたので、ZとAのアルファベットを組み合わせてなんだかいろんなゴチャゴチャ要素をオイラー小道という「周遊できる閉じた小道」の法則で縫い上げました。
フリーペーパー「にいがただからだ」
企画立案・デザイン
新潟だからだ。新潟だ身体。新潟だから、だ。から生まれたフリーペーパー「にいがただからだ」はネーミングを始め企画、編集、制作、デザインの全てを担当しました。コンテンポラリーダンスという摩訶不思議な世界へどうやって別のルートから迷い込んでもらおうかと試行錯誤し、第一号Vol.1では金森穣氏と井関佐和子氏による「身体的 柿の種食感テスト」では亀田製菓さんにもご協力いただき、秘密の製造工場まで見学させていただきました。

ZONE 〜陽炎 稲妻 水の月/2009

Nameless Poison 〜黒衣の僧/2009—2010

劇的舞踊「ホフマン物語」/2010
画:佐々木開

Nameless Hands 〜人形の家 再演公演/2010

「中国の不思議な役人」パンフレット表紙/2012

PLAY 2 PLAY 干渉する次元/2013—2014

近代童話劇シリーズ vol. 1「箱入り娘」/2015


劇的舞踊「ホフマン物語」 改訂版再演公演/2011

「中国の不思議な役人」パンフレット裏表 紙/2012

劇的舞踊「カルメン」/2014
Noism0 Noism1 「円環」/2024

シアンの家/2012

Noism1&Noism2震災復興特別公演「火の鳥」ほか/2012

Nameless Voice 〜水の庭、砂の家/2012
画:今井悠太

ASU 不可視への献身/2014—2015
Noism0 Noism1 「アルルの女 ボレロ」/2025

シアンの孤独/2014
シアンの告白/2009


